メールの洪水が収まり、やることリストの増殖が止まり、仕事でも家庭でもみんなの期待に応え、締め切りに追われたり怒られたりせず、完璧に効率化された自分が、ついに人生で本当にやるべきことをやり始めるー。
そろそろ認めよう。そんな日は、いつまで待っても、やってこない。
でも悲しまないでほしい。それは実際、とてもいい知らせなのだから。著者-オリバー・バークマン 訳者ー高橋璃子(2022). 限りある時間の使い方 かんき出版
どうも! 手取り27万サラリーマンのさとまると申します。
今回、ご紹介する本はこちら!
限りある時間の使い方
オリバー・バークマン 著 高橋璃子 訳
本記事は、こんなアナタにぜひ読んでいただきたいです。
始めに断っておきますが、
本書は、生産性を上げ、より効率的に仕事や目標をこなすための本ではありません。
むしろ、その逆です。
その理由を知りたい方は、本記事を読むことをおススメします。
それではどうぞ。
※全文読まなくても、太字のところだけでもわかるようになってます。
ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
Q. なぜ、いつも時間が足りないのか?
A. 生産性を高めようとする行為が事態を悪化させてしまうから。
なんでも効率的にこなせばよい、と思い込むことは現実逃避に過ぎない。
効率的になれば、その文時間が増えるはず!
生産性を高めることでやれることが増えるなら、時間が足りなくなるなんて考えられませんよね?
でも現実はそうなっていません。大切な視点が抜けているからです。
使える時間が増えると、やるべきことも同時に増えるからです。
仕事ができる優秀な人なのに、いつも忙しそうにしているのはなぜでしょう?
仕事ができるなら早く終わって、定時帰宅できるはずなのに。
そう、仕事ができる人ほど仕事量も増えるからです。
効率的に作業を進めたところで、その空いたところを埋めるかのように
新しい作業が増えるだけなんです。
Q. やりたいことがあるのに、気晴らしに逃げてしまうのはなぜ?
A. 自分の限界を直視するのが苦痛だから。
思い入れが強いものほど、自分が万能ではなく完璧でもないことは受け入れ難い。まだ本気出していないだけと思い込む方が安心していられる。
だから、無限に時間があるかのように、気晴らしに逃げ込んでしまう。
やりたいことはあるのに、ついスマホをいじってしまう。
時間があると思っていても、気づいたら何もしていなかった。
そんな経験は誰しもあると思います。
それは、時間が限られているという現実を受け入れたくないと無意識に思っているからです。
「時間は有限だからできることは限られる」という不都合な現実から目を背け安心しているに過ぎない。
やりたいことはあるけど、どうせやるなら完ぺきにこなしたい!
→でもそれには時間がかかる。
→時間が有限であることを認めなくちゃいけない
→でも、そもそもやらなければそんな現実に直面しなくて済む!
→やりたいことは置いておいて、スマホでヒマつぶし
何かをやると決めるということは、他の選択肢を捨てることになる。
でもそうしないと、結局は何もできなくなるのです。
不都合だけど事実を受け入れなければ、同じところをグルグル回るだけです。
では、どうすれば厳しい現実を受け入れられるのでしょうか?
Q. 意味のある時間の使い方とは?
A. 「自分は万能ではなく、人生でできることも限られている」という
事実を受け入れること。
そして、目の前のできることを真っ先にやること。
人は誰しも生きられる時間も限られています。
それにほとんどの人は天才じゃありません。
だから、なんでもやろうとするのは無理です。
と言われると納得はできます。
でも、自分のこととして受け入れるのは苦痛を伴います。
時間があれば何でもできるという過度な自分への期待を捨て去り、
時間なんて初めから無い!と考えることです。
そうすれば、失うものではなく、これから得られるものに注視できる。
現実から目を背けていても、その現実は変わりません。
だったら、その事実を受け入れて、今この瞬間にもできることから始めるべきじゃないでしょうか?
「やりたい」と「できる」の間には溝があります。
いつか時間ができたらやってみようなんて思っていも、その時間がいつまでも来ない可能性だってあります。
感想
本書を読み、時間の使い方のバランスが大切だと思いました。
時間管理に傾き過ぎてしまった現代において、「今」という目の前にある時間は
将来のための投資資源になってしまいがちです。
いい仕事に就くための受験勉強や資格勉強、老後資金のための積立金、、、、
時間を過大評価しすぎている我々にとって、新たな気づきになる一冊だと思いました。
私自身、やりたいことはたくさんあるのに、暇な時間があればスマホをいじったり、
ダラダラしてしまいます。
「こんなことをして後悔しないか?」と頭ではわかっていても、体がついてきませんでした。
さらに、年齢を重ねるごとに体感時間が短くなり、
「時間は無限にあるように感じていたけど、過ぎてしまったら取り返せないし、
今のうちにやりたいことをやっておかないといけないのでは?」
と思ったときに本書に出会い、
いい加減に現実逃避は辞めにして時間=自分と向き合う時が来た!と感じました。
時間とは有限であると頭ではわかっていても、私たちは(少なくとも私は)
やりたくもないことに時間を費やし、使わなくてもいい気を使って疲れ切ってしまいます。
いかがでしたでしょうか?
まだまだ紹介しきれなかった内容が山積みです。
今回ご紹介した内容は、私が独断と偏見で選んだ一部にすぎません。
もっと知りたい!と思ったら、実際に本書を読んでいただくことをオススメします。
本書は以下の構成で書かれています。
第1章 なぜ、いつも時間に追われるのか
第2章 効率化ツールが逆効果になる理由
第3章 「時間がある」という前提を疑う
第4章 可能性を狭めると、自由になれる
第5章 注意力を自分の手に取り戻す
第6章 本当の敵は自分の内側にいる
PART2 幻想を手放す
第7章 時間と戦っても勝ち目はない
第8章 人生には「今」しか存在しない
第9章 失われた余暇を取り戻す
第10章 忙しさへの依存を手放す
第11章 留まることで見えてくるもの
第12章 時間をシェアすると豊かになれる
第13章 ちっぽけな自分を受け入れる
第14章 暗闇のなかで一歩を踏みだす
ではまた。
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