大きな犠牲を払って、文字通り血の代償として学んだ教訓を、我々は組織全体の知識として、絶やすことなく次の世代に伝えていかなければなりません。
これらの教訓を忘れて一から学び直すのは、人道的に許されることではないのです。著者-マシュー・サイド 訳者-有枝 春(2016). 失敗の科学 ディスカヴァー・トゥエンティワン
どうも! 手取り20万サラリーマンのさとまると申します。
今回、ご紹介する本はこちら!
失敗の科学 ~失敗から学習する組織、学習できない組織~
マシュー・サイド 著 有枝 春 訳
突然ですが、「失敗」と聞いてどんな印象を持ちますか?
新しいことにチャレンジすれば、必ず失敗します。
失敗すれば恥ずかしいし、「こんな思いをするくらいなら…」と、
ますますチャレンジから遠ざかってしまいます。
結局、失敗のせいでハイリスク&ローリターンな感じしますよねぇ、、
しかし本書は、そんな考えを一変させるためにあります。
そして本記事は、今より良い人生を生きたいと思う全ての人のためになると思ってます。
それは、ものの3~4分で次の答えをお伝えするからです。
※全文読まなくても、太字のところだけでもわかるようになってます。
ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
Q. なんで失敗から学ぶと成功できるの?
A. 実際にやってみないと、何が間違っているかわからないから。
「こうやったら上手くいくだろう」とトライ
→ でも失敗する
→ 原因を考えて、またトライ
→ また失敗したら別の原因を考えて、またトライ……
例えば、ゴルフでショットの練習をしている時、
暗闇の中で練習してもどこにボールが飛んだか分からなければ、改善できません。
明るければ、「右に曲がったから、スイング時のヘッドの向きを意識しよう」となります。
つまり、これをやったら失敗するということを知るだけで成功確率が上がるんです。
しかし、多くの場合、
どうせ答えはわかっているからやる意味も無いな……
と思ってしまいます。
完璧主義者や頭のいい人ほど、この思考に陥りがちだそうです。。
では続いて、失敗が怖い理由についてご紹介します。
Q. なんで人は失敗を認めたがらないの??
A. 失敗して自尊心を脅されると頑なになるから。
また、わかりやすく非難の的になるから。
失敗した時のことをイメージしてもらうとわかりますが、
「全然できないんだねぇ…」 「そんなこともわからないの?(笑)」
と思われることは容易に想像できてしまいます。
すっっごく嫌ですよねぇ…(考えただけでも怖いのに、、)
厄介なことに、失うものが大きい人ほど失敗を認めたときのダメージが大きくなります。
偉い人ほど頑なになるのはこのためです。
失敗した時に人がとる行動は大きく2つ。
1つ目は、自分の間違いを認めること。しかし、自分が有能でないと認めることはハードルが高い。
2つ目は、無視したり忘れたり、自分の都合のいいように事実を捻じ曲げて解釈することも。
よっぽど強く意識していない限り、2つ目の行動をとる方が簡単に自分を守ることができます。
では、こんなに強い感情にどうやって立ち向かえばいいんでしょうか?
Q. 具体的にどんな方法があるの?
A. マインド…「失敗してもいい」ではなく、「失敗は欠かせない」
システム…マージナル・ゲイン(小さな改善)
リーン・スタートアップ(小さく始める)
ランダム化比較試験(した時、しなかった時を比較する)
事前検死(失敗したと想定して検証する)
マインドでは、どんな結果でも素直に受け入れる姿勢と、それを続ける根気強さが必須です。
失敗しても自分は成長していると自覚するだけで、最後までやり抜く力が身につき、成功まで導いてくれます。
失敗は成功の過程に過ぎないということです。
システムの目的は、失敗に対するハードルを下げることが必要になります。
失敗してもコストが最小になるような方法で、とにかく小さくチャレンジしてみることが心理的不安を軽減してくれます。
それを続けているうちに失敗に対する免疫ができ、より多くのことを学ぶ機会が増えます。
まずは自分に自信を!
ここまでの話を聞いていどう思いましたか?
言うは易し行うは難し、って感じですよね(笑)
でも、なんで難しいと考えちゃうんですかね?
私が思うに、本当に心からやりたいと思うことを見つけられていない
からだと思います。
人って感情で動く生き物なんで、心に正直であれば難しいことは考えずに動いちゃうと思うんです。
これは本書には書かれていなかったことですけど、個人的な感想です。
これらの失敗から学ぶマインドやシステムは、個人にも組織にも当てはまります。
まずは自分自身からマインドチェンジし、周囲の人に伝えて、組織の意識も変えることができれば、
とんでもない成果が得られることでしょう。
いかがでしたでしょうか?
まだまだ紹介しきれなかった内容が山積みです。
もっと知りたい!と思ったら、実際に本書を読んでいただくことをオススメします。
筆者が体験したフシギな出来事も数多く描かれており、どれも興味深い内容です。
今回ご紹介した内容は、私が独断と偏見で選んだ一部にすぎません。
本書は以下の構成で書かれています。
第2章 人はウソを隠すのではなく信じ込む
第3章 「単純化の罠」から脱出せよ
第4章 難関はまず切り刻め
第5章 「犯人探し」バイアスとの闘い
第6章 究極の成果をもたらすマインドセット
終 章 失敗と人類の進化
私が今回取り上げたのは第1、2、3、6章のみです。
最後に、特にお気に入りの分を紹介して締めたいと思います。
「真の無知とは、知識の欠如ではない。学習の拒絶である。」 ~哲学者カール・ポパー~
著者-マシュー・サイド 訳者-有枝 春(2016). 失敗の科学 ディスカヴァー・トゥエンティワン
本を読む時間が無い!、という方には「耳で聞く読書」がオススメです。
詳しくは下のリンクからどうぞ。(急な広告、失礼します。。。)
ではまた。
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